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  10/4(土)第九回 8-bit読書会 @銀座木挽町エリア  

 今回は、”怖い”がテーマの読書会でした。場所は歌舞伎座の横にある

木挽町で、この場所では二度目の開催となります。ご参加いただいた皆さまには、

様々な種類の”怖さ”を開陳していただき、テーマに沿った四方山話(とお薦めアニメの話)

をたくさんすることができました。みなさまお疲れさまです!

以下、当日紹介された本になります。




  『アメリカン・ブッダ/柴田 勝家』  

 最初にご紹介いただいたのはこちら。本題に入る前に、なぜ筆者が”柴田勝家”なのかで、

だいぶ話が賑わいましたw六篇の短篇のうち、怖さという視点でのレビュアーさまのお薦めは、

「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」。山岳民族とおぼしき人たちが、一生をVRを

通して過ごす描写や設定が空恐ろしかったよし。伊坂幸太郎作品のはなしもいただきました。


  『文庫版 近畿地方のある場所について/背筋』  

 単行本や白石監督の映画化でも話題になった近畿地方~の「文庫版」です。

主催者も単行本は読んだのですが、文庫版はそれとは視点などが異なるということで、

映画含め全部見たレビュアーさま的には、この文庫版が一番お薦めのよし。

最後のページまで気が抜けず、本書のテーマは●●という興味深い感想でした。


  『竜が最後に帰る場所/恒川 光太郎』  

 五つの話が収まる本作において、レビュアーさまが選ぶのは「迷走のオルネラ」。

児童虐待から端を発する物語は意外な形で完結するのですがそれは・・・。

当会はネタバレOKなので、ほぼほぼ結末を説明してもらいました。なるほど!

他にもレビュアーさまには、主催者の要望で作者の代表作の「夜市」のレビューも

少ししていただきました。


  『悪の教典/貴志 祐介』  

 やっぱり人が一番怖いという視点で、紹介いただいたのはこちら。学校という

ある種特殊な環境にサイコ教師が紛れるとどうなるのか。レビュアーさまは、下巻からの

●●ラッシュが衝撃だったとのこと。終わり方も含みがあるようです。また、今回は、

筆者の他作品、「天使の囀り」とこちらのどちらを持ってくるか迷ったそうですが、

天使~だと朝からあまりにグロすぎるので控えたそう🌸。ちなみに主催者は、貴志作品だと

加茂禮子が好きですね。フィギュア化しねーかな。


  『犯罪症候群/別役 実』  

 難解な脚本で知られる劇作家の別役氏。氏はまた犯罪関連の考察も多く書いています。

本書は、犯罪の形態や細部の事象がまさに別役視点で縷々語られます。

 主催者的には、ほぼほぼ全編がお薦めなのですが、イスカリオテのユダと戦後日本で起きた

ある一家無理心中未遂事件の考察が刺激的でしたね。特に後者は、狂気が現実性をまとっている

感じがして今回のテーマである”怖さ”が濃縮されていると思います。




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