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7/27(日)第四回 8-bit読書会 @晴海
第四回の読書会もすさまじい暑さの中、いつもの湾岸エリアで開催・無事終了いたしました。
ご参加のみなさま、お暑い中お疲れさまでした!
今回は、テーマ設定型としては二度めの読書会で、お題は「怖い本・怖い話」でした。
本以外でもやはり怖い話関連での雑談もにぎわいまして、参加者さまには自ら収集した
怪談を披露していただくこともでき、この度もたいへん良い読書会ができ、感謝です。
以下、当日紹介された本になります。
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『妹が死んだ時の海亀/朱雀門 出』
怪談作家として有名な、また幽霊・オカルトなどに対して明確なスタンスを表明していることで
知られている著者による、実話怪談本です。実話怪談なので、はっきりとしたオチがないものが
ほとんどで、レビュアーさまもやはりタイトルにもなっている巻頭の表題作が、一番味があるとの
感想でした。アマゾンのサンプルでも収録作品のタイトルは全部掲載されていて、作者の独特の言語
センスがよく分かりますね。管理者としては「包帯力士」が凄い気になるw
『私は幽霊を見ない/藤野 可織』
「爪と目」で芥川賞を取った作者が収集した怪談をまとめた”怪談エッセイ”風の作品。
レビュアーさまはいろいろな怪談本を探すうちに、”怪談実話エッセイ”なるものがあると知り、
手に取ったのが本書であったよし。最初はこの本の表紙を描いているイラストレーター氏が出している
「怪談未満」の方が怪談実話エッセイのアンテナに引っかかったそうですが、読み比べると、やはり
本書のほうがエッセイ風の名を裏切らなかったよし。作者は幽霊見えない派ですが、怪異に対する
渇望は人一倍。レビュアーさま的に一番印象深かったのが映画「ジェーン・ドウの解剖」を扱った章で、
作者の幽霊に対する考え方も含めて示唆に富むとのこと。
『東京の幽霊事件/小池 壮彦』
管理者の紹介本です。怪談系ルポライターとして有名な著者による、都市部の幽霊譚、および
それにまつわる土地柄の探求が実に興味深い本書。管理者も人にお勧めするときに筆頭に来る書籍です。
なんと、今まさに本書の合本版を読んでいる最中という参加者さまもおり、小池先生ネタもいろいろと
出ましたね。
『ブラックノイズ――荒聞/張 渝歌』
今まで小説系の怖い話はあまり読んでこなかったレビュアーさまが、表紙の奇麗さにひかれて
手に取ったのが本書だったよし。ある怪異が四つん這いで追ってくる時点で、少し後悔したとのことw
よく見ると帯に「リングと哭声のハイブリッドだ!!」的なことが書かれていることを知り、
おとなしく最後まで読み切ったとのことでした。しかし、台湾作家の書籍ということもあり、
日帝の爪痕、というより、もはや複雑な文化の一部となっている日本的要素や、それらに対する、
台湾の日常生活の細かいニュアンスが感じられたのが面白かったよし。
お読みいただき感謝感謝
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