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6/1(日)第一回 8-bit読書会 @勝どき
先日、無事初回の読書会が終了いたしました。青空に広がるタワマンベイエリアの景観に
驚きの声が上がったり、場所が少し遠い、新宿から歩いてきた、など多様な所感が交わされました。
また、ちかくに十返舎一九先生の墓があったことから、冒頭は今の大河『べらぼう』のお話などから始まりました。
以下は、今回の参加レビュアー様による紹介本です。
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『吾輩はシャーロック・ホームズである/柳 広司』
ロンドンに留学した漱石が、精神疾病を患うのはけっこう有名なエピソード。
では作家がそこに着想を得て、話をふくらませるとどうなるか・・・。
ホームズ・漱石ネタだけではなく、イギリス古典の話題も随所に登場する部分も、
楽しいという感想でした。
(
もでるぞ!)
また、作者の他作品、ジョーカーゲーム(管理人はアニメ版しかみてないけど…)
との類似点などについても話題が及びました。
『世界99 /村田 沙耶香』
一冊2,500円ほどするものを上下巻揃える、はたして値段に見合うものか、
レビュアー様はいろいろな逡巡を乗り越えて購入したよし。
出版されたばかりの本書、いくつものテーマの中でも女性の生きづらさということが前面に
出てくるように思えるという話や、過去作の「コンビニ人間」からの著者の思考の変遷や、
ネットでの評判なども話に出ました。
『北京飯店旧館にて/中薗 英助』
これは、管理人の紹介本ですねー。日中戦争当時、現地で新聞社に
勤めていた日本人主人公が、老いて、再びその地、北京に立った時、
過去と現在はどう交わるのか。さがしていた答えはあるのか。――という
視点もいいのですが、管理人は老宋と田小姐、主人公の珍道中がひたすら
心地よかったです。
『ディカーニカ近郷夜話/ゴーゴリ』
難解な印象のぬぐえない露文。ゴーリキなら聞いたことはあるけど、ゴーゴリって誰よ。
レビュアー様も最初はそのぐらいの認識だったよし。それでも挿絵が奇麗だった
ので読んでみたそうです。ウクライナ出身のゴーゴリが、コサック魂あふれる郷里の
民話群をベースに書かれたのが本書です。構成と描写の巧みさはさすが。行間からあふれる
肉入團子(ワレーニキ)の香り。。。
『増補改訂 はげ山の研究/千葉 徳爾』
日本の山林ではかつてはげ山が随所に現れていたという。下流では川が天井化し、
生活への影響も多大であった。産業の発展にともなう過度な森林伐採が、その主原因と
言われていたが、柳田最後の弟子である著者は、そこに独自の考察を導き出してゆく。
マンガの主人公のモデルにもなったらしい著者の論文集で、レビュアー様も眠気と戦い
ながら読んだよし。
お読みいただき感謝感謝
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